日本海往復 Stage 1 葛西臨海公園-直江津
一年ほど前、 「結婚するとこんな無茶できないよ。」 「ひとりで自転車で旅行なんてできないよ。」 などという種々の励ましをいただいて計画した 「ツアーオブ四国九州、徳島〜松橋」。
結局のところ、「そんなことは無い」ということを実証してしまったのか、 シルバーウィークを利用して、自転車で日本海まで行ってきました。
急遽参加を表明した @sassea34 (旧名称、○泉) と一緒に二人旅。
コースプロフィール
本日のコースプロフィールは以下の通り。
問題となりそうなのは、 軽井沢へ向かう碓氷峠と長野から新潟に入る国道292号。
東京から日本海へ向かうコースの中では一番難易度の低いコースらしい。
午前2時、葛西臨海公園発
前回、@sassea34 と共に自転車で宇都宮まで行こうとしたことがあったのだが、 その時は @sassea34 が事故を起こしたため途中中止。
そもそも60kmも走らないうちからばてて遅れだしてた @sassea34 だったわけだが、 その理由が 寝不足。。。
というわけで、十分仮眠をとっておくようにと通達。 自分も1時15分まで仮眠。
zzz…。
zzz…。
zzz…。
(゚Д゚)ハッ!
寝過ごしますた。
午後二時葛西臨海公園待ち合わせで、起きたのは午後二時。やべえ。
大急ぎで準備して、葛西臨海公園に向かう。 思い浮かべるのは、去年、ツールドちばに参加した時の、 SMS でのやりとり…。あの時と立場が逆だ!
遅れたワタクシを出迎えてくれた @sassea34 の態度はきわめて寛大。
大人だ…。
暗くてよくわからないけど、東京湾をパシャリ。 午前二時半頃、日本海に向けて出発。
湾岸道路ー三ッ目通りー永代通りー国道4号、と通って。
ついったーによれば、午前 3:13。 やー、ブログ書くのに便利だわ、ついったー。
そんなこんなで国道4号から国道17号に入る。 ここから高崎までは一本道。 ちょうど、秋葉で17号に入ったあたりで後ろから同じように走るロードバイクが。 話しかけてきた。
「どちらまで行かれるんですか?」
え…。
顔を見合わせる @sassea34 とワタクシ。 日本海までこんな初心者が向かうのは無謀なんじゃないかと言われるのではと一瞬ためらうものの。
「日本海へ向かおうかと。」
そう伝えると、 奇遇な事に、この方も同じく直江津に向かう予定で、 ルートも同じく、17号と18号を利用、 できれば夕日を日本海で拝みたいと仰るではないか!
それは素晴らしい。
ルートも軽井沢までならすでに自走したことがあるらしいので、 乗っからせてもらいました。 名前を聞くと Y さんと言うらしい。よろしくお願いします!
3人トレインの一番後ろのなんと楽な事か。
午前 8:26。高崎着。
秋葉から5時間かかったのか〜。
しかし、とても順調この上ない。 遠出する時ヘタレなイメージがある @sassea34 も、 今日に限ってとても頼りがいのある男に変貌。 34km/h とかで前を引いてくれます。ステキ!
碓氷峠チャレンジ
「だいぶ @sassea34 も頼りがいがあるようになったなあ。」
ええ、そう本人に直接言いました。
…。
高崎から碓氷峠へ向かう軽い坂道にて、 突如、遅れだす @sassea34…。
この時点では不安を感じていなかったのですが、 とりあえず碓氷峠に入る前におぎのやで休憩。
そして、碓氷峠にチャレンジ! 最初の目標はめがね橋。
はい、着きました。麓から 2.2km。 思ったよりらくちん。 @sassea34 も5分程度しか遅れてないし結構行けるんじゃないか??
そして頂上を目指す。
ずっと木陰の下を走るためか、 気温もそれほど暑くないおかげでなかなか快適。
途中では小学生と思われる男の子が自転車で頑張っているのを目撃。 いやはやすごいね。
ってか、カーブごとに「C=24」などの標識があるにはあるのだが、、 いくつあるのか知りはしないのでなんの目安にもなりやしない。
とりあえず100個くらいなんじゃねと思って登り始めるものの、 100個なんてあっという間に過ぎて、見込みが甘かった事の絶望感しか残りはせぬ。
そんなこと考えながらも、碓氷峠制覇。 @sassea34 は 19min 遅れで到着。
頂上ではおっさんロードバイカー達が群れをなして休憩している。 その中に、ひとり2008年乗鞍年代別チャンピオンジャージを着たおっさんが。
年齢を聞くと 77 歳との事。 いやはや。自分もこの年まで元気でロードバイク乗っていたいものです。。。
つか、年代別チャンピオンって言ってるけど、 この年までロードバイク乗ってる人があまりいなかったからじゃね? とか思ったり思わなかったり。
いえ、そんな暴言は本人に伝えませんでしたけれども。ええ。 (僕も70歳までロードバイクを続けてのりくらちゃんぴょんになろう…。)
昼飯。軽井沢にて。野菜ラーメン大盛りで。
頭のはげてとても丸々としたおっちゃんが嬉々として通風や結石のウンチクを話してる中での昼食。 とてもためになりました。
Y さんとの別れ
ああ、景色がきれい。土地勘も何も無いのでどれが浅間山なのかわかりゃしませんが、日本の有名な観光地です、ここは。満喫しましょう。
そんな風光明媚なんて知ったこっちゃないと言う感じで @sassea34 が遅れだす。 何やらふくらはぎと足首がとても痛いらしい。
遠くに遅れて見えなくなった @sasse34 を待つために、 Y さんと話し合ってコンビニで休憩する事に。
とりあえず自転車を止めて @sassea34 を待つ。
now waitting…
now waitting…
now waitting…
遠くから @sassea34 が自転車を漕いでくるのが見える。
「おーい、おつかれさまー、ここで休むぞ〜〜。」
脱いだヘルメットを片手に掲げて @sassea34 に合図するワタクシ。 やー、よかった。さて、水でも買うか〜。
…。
振り向くと @sassea34 の姿が見えない。 あれ、どこに自転車停めたんダロウ…??
…。
…。
…。
まさか、気づかずに通り過ぎた…?
大急ぎでロードバイクにまたがり、追いかける。全然姿は見えない。気づくのが遅かったか?
おかしい、だいぶ飛ばして追いかけたものの全く姿は見えず。 あいふぉーんを手に取る。
「途中のくすり屋によってエアサロンパスを買ってから行く、先に行ってて。」らしい…。
いやいや、先に行ったら永久に追いつかないでしょ、 というツッコミを思わずいれそうになったが、まあいい。
しばし待つと、Y さんが後ろから追いついてきた。 途中のくすり屋に寄ってエアサロンパスを買ってるらしいと伝える。
じりじりと時間が過ぎて行く。
だいぶ申し訳なくなってきたので、 Y さんには先に行っててもらうことにしました。 夜行バスを 22時に予約しているそうなのですが、 このペースじゃとてもじゃないが着きそうにない。
Y さんから置き土産にピップエレキバンみたいな貼り薬を二枚いただく。 @sassea34 にあげてくださいと。
ありがとうございました。。。
夜の山道編
ってか、あんなに派手に合図したのに気づかないくらい消耗してる人間と、 これからまだ 150km 近くある道を同行するのはどう考えてもギャンブルだよな。 とか、思いつつも @sassea34 をさっさと(・∀・)カエレ! と別れなかったのは、ひとつに自分のロードバイクに大きな前照灯がついていなかったから…。
ってか、もうすでに日本海に行くためには多分明かりはないだろう夜道の山道を行かなくてはならないことが明白なわけで…、
そんな状態で一抜けられて、一人で行くことになるのは勘弁してもらいたい、ええ!
もう、腹をくくってゆっくり進む。 休憩は念入りに。 事故らないことだけを考えて。
無情にも日は沈む。
夕飯。
そしてまた夜道を行く。
月明かりが行く道を照らす。 こんなに月がありがたく思えたのもはじめてです、都会人ですもの。
ああ、なんか楽しくなってきたぞ!!!
たまにあるコンビニがどれほど僕たちの心を癒してくれたのか、 言葉では言い表すことができません。 そしてこんな田舎にもコンビニが存在する日本という国に感謝感謝。
もはや何を撮っているのかわからない写真。 そして僕は、と、ある心霊現象を体験することになるのです。
虫の音しかしない、闇夜の山道で、
「チリーン」
明らかに、虫の音と異なるその異質な音は、背中から聞こえてくるように思える。
「おい、@sassea34!いま、後ろの方から鈴の音が聞こえなかった??」
「え、聞こえないよ??」
「え、したよな???」
「怖いこと言うなよ〜〜。こ、これの音じゃね??」
「チリーン」
「あー、それそれ!そんな感じの音だよ!」
「自転車のベルだよ。」
「あ、なんだー。ベルを鳴らしてたのかー。」
「いや、鳴らしてないけど。」
「え。。」
それでも僕は、信じたかった。 鳴らしてないという嘘をついて、@sassea34 は僕を怖がらせようとしているのだと。
結論を言おう。
…。
iPhone の MMS のアラームの音を変えたのをワスレテマシタ。 つーか、こんな山道でもソフトバンクってちゃんと繋がるんですね、すてきですね! 返事もないのに何通も MMS を送るのやめていただきたい! とくに真夜中の山道を行く人に向かって!
休憩。電灯の光は希望の光。
ところで、、最近の Mac の写真管理ソフトでは、 自動的に写真中の顔を自動認識してくれる機能があるのですが。
いったい、この中のどこに、顔があると言うのでしょうか…。。。 人には見えない何かを、このソフトは認識してくれたのでしょうか…。。。
この時点で 299km。目標の一日 300km まであと 1km弱。
そして、6時間近い夜の山道を超えて、
たどり着いたのは上越の湯。 本日の宿泊ポイント。
本当は、あと2キロほど先にある、日本海を眺めて一日を終わらせたかったのだが…。 限界だったようです。
本来ならば、日本海の海の幸に舌鼓をうつはずだったのだが、 フライドポテトとビールの打ち上げ。しょぼいぞ!
大して飲みもせず、疲れ果てて就寝。 お疲れさまでした。
走行距離、323.86km、走った時間、22時間。